ADHDは日本語で「注意欠陥/多動性障害」といいます。
「じっとしていることが苦手」「ケアレスミスが多い」「怠けているわけではなく頑張っているのに評価されない」
など自分をコントロールする力が弱く、行動面の問題となって現れる障害です。
一般的には子どものときにはどちらかというと多動性が目立ち、おとなになると多動性が外面的には目立たなくなるため、
相対的に不注意が目立つようになると言われています。
仕事でもケアレスミスが続いたり、整理整頓や時間の管理が苦手などの症状があります。
具体的な注意欠陥多動性障害(ADHD)の症状としては、
@ 不注意 :集中力がないといわれる、物をよく無くしてしまう、忘れ物が多い、細かいところに気が付きにくい、一つの事に注意を向け続けることができずにすぐに飽きてしまう。「おちょこちょい」「飽き性」などといわれることもあります。
A 多動性 :じっとしていられない、じっと座っていられない、静かにしないといけない場で過ごしたりできない、読書が苦手、手や足などを動かしたり触っている。「落ち着きがない」などと指摘されることがあります。
B 衝動性 :順番が待てない、列に割り込む、自分の話を勝手に挟んでしまう。「問題児扱い」「協調性がない」などと指摘されることもあります。
ADHDのお子さんには、睡眠障害が起こる可能性が非常に高いことが、様々な研究で指摘されています。
睡眠と覚醒のリズムに障害が起きて、「寝つきが悪い」、「夜泣きがひどい」、「ぐっすり眠れない」、「眠り過ぎる」といった症状がでることがあります。
逆に、よい睡眠がとれるように生活リズムを整えることが症状の軽減につながるといわれています。
子どものADHDで見られる、著しい多動性や衝動性こそ目立たなくなりますが、待たされた時などにイライラして落ち着かない、人の話を最後まで聞くことができず、遮ってまで一方的に話をしたりするといったことが態度となって現れたりします
。
本人の人間性や知能などに問題は無いのに、社会適応性に乏しく、人間関係の形成が困難になるのがADHDの大人の特徴です。そのため本人も悩みがちになり、やがて自尊心が低下し、うつ病や不安障害になるケースも少なくありません。
ADHDの症状について書いてきましたが、症状をコントロールし、生活しやすい状態を作ることは可能です。
療法としては以下のようなものがあげられます。
心理・社会的アプローチ
・環境変容療法(環境調整)
患者さんをとりまく関係者がADHDを理解し、患者さん自身がとるべき行動を理解しやすい接した方に変えていきます。
行動療法
患者さんに対し、状況に応じた適切な行動がとれるように、対人関係の技能、社会のルールやマナーを教えます。
ペアレントトレーニング
親に対し、患者さんの好ましい行動を増やし、好ましくない行動を減らすための技術をトレーニングします。
ADHDは大人になると自然に症状が落ち着いてくるケースもありますが、成人後も症状に悩まされている方も少なくありません。
まずは自分の症状に合った療法を見つけることが大切です。

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